


発行日:2024年12月1日初版第1刷
発行者:作家の手帖
編者:小澤みゆき
企画・編集協力:笠井康平
解説:小川公代
推薦:森山恵、斎藤真理子
装幀・組版:太田知也
四六版 並製 190ページ
(以下、版元より)
20世紀モダニズム、そしてフェミニズムを象徴する作家であるヴァージニア・ウルフ。 その代表作のひとつ『灯台へ』(原題:To the Lighthouse)は、1927年に刊行されました。
刊行からわずか4年後、1930年から1931年にかけて、当時の日本でモダニズムを実践した文芸誌「詩と詩論」に、翻訳が掲載されました。訳者は葛川篤(くずかわ・あつし)。英語とフランス語に通じた若き天才で、銀行員の傍ら文芸翻訳に取り組んだ人物です。瀬沼茂樹や伊藤整、春山行夫、左川ちかといった、昭和文学史に名高い作家・評論家とも近い関係にありました。関東大震災や世界恐慌、満州事変といった災禍を生き、32歳に結核で亡くなりました。
『灯台へ』のほかにも、葛川はウルフの短篇作品を翻訳しています。また、マルセル・プルースト、アンドレ・ジッドといったフランス語作家も早くに訳しています。しかし、その名前は人々の記憶にほとんど残っていません。このたび、葛川の手がけた日本初訳の『灯台へ』を復刊することで、ひとりの名もなき翻訳家が残した仕事に光を当てるとともに、現代の読者が『灯台へ』という作品に出会い直す機会になればと考えています。
ぜひ、ご期待ください。
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《著者プロフィール》
葛川篤(くずかわ・あつし)
1906-1938。本名は刈田儀衛(かりた・ぎえい)。秋田県出身。東京商科大学(現:一橋大学)の本科在籍中に文芸同人誌「一橋文藝」の立ち上げに参加。ヴェルレーヌやエドガー・アラン・ポー、スタンダールなどを精力的に訳した。卒業後は「詩と詩論」「新文學研究」などで、英語・フランス語圏の小説、評論の翻訳を手がける。1930年から日本初訳となるヴァージニア・ウルフ『灯台へ』を抄訳したほか、プルースト『失われた時を求めて』(部分訳)や、アンドレ・ジッド『贋金づくり』(伊藤整との共訳)なども手がけた。
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